DAOとは?
DAOとは、Decentralized Autonomous Organizationの略称で
日本語では「分散型自律組織」のことを言います。
このことを対義語と比較することで、DAOとは何か?をわかりやすく説明していきます。
DAOの対義語は?
既述のようにDAOは、【Decentralized Autonomous Organization】を略した言葉。
この言葉を分解して対義語を見ていきます。
Decentraliz ⇔ Recentralization
分散型 ⇔ 集中型(中央集権型)
Autonomous ⇔ Heteronomous
自律 ⇔ 他律
→集中型 (中央集権型) :一対多型の形態
→他律 :自らの意志によらず、他からの命令、強制によって行動すること
つまり、DAOの対義語は「集中型他律組織(RHO: Recentralization Heteronomous Organization)」となりました。
この二つの構造を図で表してみました。
図には、関係性をわかりやすくするため、「DAO」の構造と現在の「株式会社」の構造に自分たちの立場を当てはめてみました。
これらを踏まえて、次にDAOの特徴を述べていきます。
DAOの特徴
・管理者不在
図の通り、DAOは個人のつながりで構成されています。
なので、株式会社のような1対多となる中央集権的な組織構造にはならないため、管理者(社長・株主)が必要なくなります。
・透明性の高さ
DAOはブロックチェーン技術のもとに成り立っています。
ブロックチェーンの特性上、取引・ルールなどの情報はすべて記録され公開されることになります。
このことから、DAOは透明性が高いことが特徴になっています。
・誰もが参加可能
興味のあるDAOに参加したい場合は、そのDAOが発行しているトークン(仮想通貨)というものを購入することで参加できます。
トークンは参加券のような存在ですかね。
そのトークンにも価値が付くため、参加者は利益を得られる仕組みになっています。
(参加したDAOが盛り上がれば、そのトークンの価値が上がる。逆もしかり)
DAOのメリット
・透明性
既述の通り、ブロックチェーンの特性上、情報がすべて公開されているため(オープンな状態であるため)、透明性が高いことがメリットとしてあげられます。
・公平性
管理者のような決定権を持った人が中心となっている構造に対して、関わる人みんなでルールなどを決める仕組みであるため公平性が高くなります。
・自律性
前項の【 誰もが参加可能】で述べたように、DAOに参加するとそのDAOのトークンが配られます。
そして、より利益を得るためには、そのDAOを自分たちで盛り上げる必要があるのです。
これらのことから、参加者みんなが自分事化しているため、自律性が高まっていくのが特徴です。
・継続性
自律性が高まりDAOが盛り上がってくると、個々がさらに利益を考えることで継続性が高くなっていきます。
DAOのデメリット・課題
・意思決定が遅い
DAOの最大の特徴である「分散型」。
誰か中心となる人物がいないからこそ、みんなでルールなどを決める必要があります。
みんなで決めるということは、それだけ意見がまとまるのに時間がかかってしまいます。
分散型という最大の特徴を優先すると、どうしても意思決定が遅くなってしまうのです。
・法律が追いついていない
特定の運営者(責任者)がいないため、責任範囲がわからないということになります。
何か問題が起きたとき、それを誰のせいにもできず自己責任となるのが現状となっています。
今後の展開は?
今後は株式会社のように「管理された」構造がなくなるわけではなく、DAOのように「自律した」構造と使い分けてそれぞれのメリットを考えた組織構造となっていくのではないかと思っています。
Web2.0での課題となっている、SNSや検索エンジンでの「プライバシー問題」。
運営する企業が利用者の趣味嗜好を知ることができてしまうというものです。
(詳細は別記事で説明しています)
このような課題を解決するのに、DAOを利用していくことになるのだと思います。
(すでにそのようなサービスが存在しています。Statusなど)
参照サイト
特徴やメリット・デメリットの部分は、下記サイトを参考にさせていただきました。
より詳細にわかりやすい文章で書かれております。
参照サイト:
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